「大学受験勉強に金をケチるな」というのは、一貫して私が主張してきたことだ。大学入試当日に泊まるホテルは、多少高くても落ちついて勉強できる環境のいいホテルがいいし、夏の暑い日に汗びっしょりで勉強して効率を落とすなら、10万円出してもクーラーを入れてもらうべきだ。失うものはたかだか金だ。しかし、それで手に入るのは、“快適さ”というよりも、むしろ「貴重な時間」なのである。その意味では、ホテル代でもクーラー代でも、参考書代や家庭教師代と同等の“必要経費”と考えるべきなのだ。「こんなことにお金を遣うのはもったいない」と感じるものがあるかもしれない。しかし、本当に時間がたりなくて困っているなら、やってみる価値はあるはずだ。親に出させるのは申しわけないという気持ちもあるだろうが、1年、2年と浪人すれば、それだけ親から経済的に独立する時期が遅れる。10万円をケチったツケが、長い目では100万、200万の借金となって戻ってくるのだ。